語学はPDCAサイクル

今の会社に入って、SQLでデータを取得する、サイズの大きいデータを処理して意味を読み解く、Whitepaperを書く、などの今までの社会人生活では必要とされなかったスキルを習得する必要に迫られた。自分がとった方法は、社内データベースにある過去の例を手当たり次第に眺めて、Best Practiceを集めて、それをつなぎ合わせて自分のものにしていく、という方法だった。スキルを習得した、というよりも、How-toを自分用に仕立て上げた、という方が正確かもしれない。

 

今朝、そんな作業をしていたときに(データを捌くのにPythonに移っていこうと思って習得中)ふと、「これって語学習得で常にやっていることだ」と思った。自分の英語はビジネスをするには、まあ何とかなるけれども、とても流暢からは程遠いレベルにある。ということで、改善の日々である。自分の語彙力を増やすうえで心掛けていることは、会話の中で人が使っている言い回しを自分の発言に取り入れていくことである。例えば、"Devil's advocate" という言い方がある。これは、「あえて重箱の隅をつつくような質問をするけど」みたいなときに使う。こちらに来てから聞くような言い回しで、最初に聞いたときは、「何それ」と思ったけれど、意味が分かってからは使ってみて、反応を見て取捨選択している。この、「反応を見る」というのが結構重要で、意味が分かっていて使い方が正しくても、どうしても発音が難しくて、スッキリと相手に入らないことがある。こういうのは、さっぱり諦める。発音は努力してるけど、とりあえず使える武器を選んでいかないとしょうがない。*1

 

面白いのは、こうした意識をしていると「最近頻繁に使われるようになった言葉」みたいなものに気づく。例えば、こちらに来てすぐのころに「churn」という言葉を頻繁に聞いた。やり直し、手戻り、みたいな意味で使う。こういう、最近頻繁に使われる言葉を意識することで、今の焦点みたいなものが透けて見えてくる。自然と、今習得を目指すべき言葉が分かってくる。

 

翻って仕事のスキルの例を考えると、周りの作業に目を向けてそこから技を盗んでいく、という意識でいると、自然と必要に即したスキルを身に着けていくことができるのではないかと思う。

 

 

 

*1:最初にアメリカに来た頃、やたらとMTVを観ていて、Rob & Big の中で使われる言い回しを職場だった工場で試しては、同僚に不思議な目で見られてたのを思い出す。。。