2011年6月に読んだ本

ブログを書く回数が減ってしまって、誰に対してと言うわけでもなくなんとも後ろめたい気分になる。

書かなくても誰が困るわけでもないし、ただライフログが残らないだけなんだけれども、Twitterとか会社の週報(週報にはコラムめいたことを毎週勝手に書いている)とか、そういうもの以上に書くことが無いことが理由の一つ。もう一つは自宅のPCを起動する回数が減ってしまったことがある。RSS、メール、簡単な調べ物、そういったものはipadで済ませてしまうことが出来るから。ただ一方で、ipadでブログを書くと時間がかかってしまう。結果として書かない、と言うことになっている。

とは言え、最低限毎月読んだ本のメモは残しておきたい。と言うことで6月分。


資本論 1 第1巻 第1分冊

資本論 1 第1巻 第1分冊

「資本論」くらい読んでおかないと、みたいな空気がのしかかってきて、とりあえず1巻目だけ読んだ。1冊目だけしか読まないで分かるわけもないのかもしれないけど、よく分からず。。。

基準は「労働」にある、と言う主張が頭に残っているけれども、サムソンなんかで言われている「一人の天才が1万人を救う」と言う考えのほうが、自分には違和感無く入ってくる。みもふたも無いけれど、知的労働について言うと「バカは何やっても…」と言うのが真理だと思うから。


東大卒僧侶の「お坊さん革命」―お寺は最高のエンタメ発信地 (講談社+α新書)

東大卒僧侶の「お坊さん革命」―お寺は最高のエンタメ発信地 (講談社+α新書)

「一人の天才が、」と言う話に無理やりつなげると、「頭がいい人は何をやっても高い生産性を発揮できる」ということを感じる本。ぼくはこの本を書かれた著者は「たまたま」在家僧侶の道を選んだのであって、会社員であっても、企業家であっても、成果を残せる方だろうと感じさせる。そしてまた、宗教と言うものはそのくらいのものであって良いのだなと思わせてくれるところも、この本のよいところだと思う。ほぼ日で吉本隆明さんが親鸞について、「全部否定して歩み寄って、それでも最後に残る隔たりがすなわち宗教」と言う言葉が思い出される。

一度、直接触れる機会を作りたいんだけれども、どうも踏み出せないんだよね。


デジタルネイティブ―次代を変える若者たちの肖像 (生活人新書)

デジタルネイティブ―次代を変える若者たちの肖像 (生活人新書)

  • 作者: 三村忠史,倉又俊夫,NHK「デジタルネイティブ」取材班
  • 出版社/メーカー: 日本放送出版協会
  • 発売日: 2009/01
  • メディア: 単行本
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だいぶ前に書かれた本だけれども、ITリテラシの低い人が読んだら今読んでも新しい知識がいっぱいあるのかもしれない。そんなことはどうでも良くて、ITにしかり、教育にしかり、社会運動にしかり、「私は最前線のことを分かっていますよ。その場所にいる人たちのことを理解していますよ。そして世間一般とのギャップが見えていますよ。」と言うことが受けが良いんだという、なんとも斜に構えた仮定を肉付けする本だ。

おそらく、それが経済活動の基本で、エントロピーの差をどれだけ効率よく使うか、というところが肝なんだな。


マッツィーニ 人間の義務について (岩波文庫)

マッツィーニ 人間の義務について (岩波文庫)

これは、この時期だから読んでみたいなと思った。何を目標にしているか、何を大切にしているか、目に見えること、出来ることって限られるんだけれども、何を大事にするか、と言うことにはリミットが無い。

エネルギー政策、税制、外交。そういうグランドデザインを描くときには、どこに視線の高さがあるか、ということが重要になってくるのは間違いないと思う。でも、企業活動って言うのは少し違うと思う。企業活動って言うのは、エントロピー差を見つけることが重要であって、グランドデザインありきではお金が儲からないからね。

その辺をごっちゃにしてしまわないように気をつけないと。