管理職とか言うけれど

昨年読んだ本はリストアップしたけれど、読んだ本を並べても、そのとき考えたことはなかなか思い出せないわけで。今年からは、思ったことは厭わずに書いていきたいと思います。できるだけ。


これは、去年考えたことのメモ。「イシューからはじめよ」と言う本を読んだときに、「バカの壁」を読んだときに考えたことを思った話。


「イシューからはじめよ」と言う本は、去年買った本のうち、唯一新書で手に入れた本です。これは手元に置いておきたい本になるだろうな、という予感があったこと、それから何より、すぐに手に入れて読みたい、と思ったからです。


期待通り、とてもワクワクする本です。私はこの本を、教科書として読もうと思っていたのだけれど、実際はエッセイを読んでいるような感覚で読んでいました。人の思考、思想に触れる楽しさ。正確には、読書中にある考えが頭に浮かんでから、それは教科書から読書に変わった気がします。


その考えは、「組織の仕事は、大多数のLaborerと、ごく少数のBusiness personによってまわる」こと、「私は組織の中でLaborerである」こと、そして「おそらく今の組織にとどまる限り、私はキャリアを終えるまでLaborerだろう」と言うことです*1。言葉の響きとは違い、決して自分のことを悲観的に見ているわけでもなく、卑下しているわけでもありません。


私は、このことに気づけて(むしろ、既に知っていたことを再確認できた)、この本を読んでよかったと思っています。なぜなら、自分のキャリアについて「悩む」のではなく、「考える」ためのイシューをくれたと思うからです。それは、


  自分はBusiness personになりたいのか


ということです。私は、(少なくとも自分の知る限りにおいて)LaborでありながらBusiness personであると誤解している人がかなりの数いると思います。これは、どうでも良いことのようで、全く無視できないことだと思います。なぜなら、この二つは、全く異なるアプローチを持って上達を図るものだからです。だから私は決めておきたい。


これってつまり、世の中にそこかしこに開いている穴を埋める人なのか、世の中に穴を開けていく人なのか、と言うことなんじゃないかと思ったのです。穴を埋める人が、ある日突然穴を開ける人になれるとは思えない。もしかしたら、もっとよく分かってから考えると、「穴を埋めること」と「穴を開けること」は、実は同じ方角にあると気づくのかもしれない。でも、今はそうは思わないし、「バカの壁」にもそう書かれていて納得した覚えがある。でも私の今いる組織は、穴を埋める人たちが、穴を開けることばかり考えている、そういうものになってしまっているのではないか。



ただ、きっと多くの人がそうであるように、できるならBusiness personでありたいと思っています。だから私は、この本を今後も何度も読み返そうと思います。そして、活用する練習をしようと思います。

*1:Laborer、Business personの2つの言葉は、本でも使用されていたので習ってみました