Rooney Rule

NFLにはRooney ruleというものがあります。マイノリティーにも平等にチャンスを与えることを目的として締結されたルールです。


先週決まったSeattle Seahawksのヘッドコーチについて、その選考プロセスが、ルーニールールに抵触するのではないか、という議論が起こりました。と言うのも、このヘッドコーチ(白人)の就任が発表されたのが、候補と見られた黒人コーチとのインタビューの直後であったためです。


実際にアメリカで生活していると、白人と黒人の格差を感じずにいられません。テレビや映画を見ているだけだと、スポーツであれ、音楽であれ、俳優であれ、才能あふれる黒人のプロフェッショナルがたくさん出てくるので、なかなか感じることはありませんが、一般市民の生活は白人と黒人で、平均レベルが大きく異なります。ここが、田舎だから特に感じる、と言うこともあるでしょうが、それを差し引いても歴然とした差があります。


差別を感じる、というのとは少し違います。差別している、と言うよりも、住み分けが進んでいる、と言う感覚に近いです。ただし、例えば住環境一つとっても白人が住む地域の方が高級であることは一目瞭然、でもあります。


法の下で平等、だけでは実は完全ではない、Affirmative Actionが必要である、と言う感覚は日本人(おそらく特に日本人男性)には理解しづらい感覚かもしれませんが、国際社会で生活する中では理解しておくべきことだと思います。


私は、Rooney Ruleには賛成です。むしろ、大学フットボールにも同様のルールを採用して、黒人のヘッドコーチを育成する制度が出来たらいいのではないかと思います。マイノリティとして生活している身としては、人種間の垣根が低い社会が望ましいし、そのための方法としてAffirmative Actionは、人々に意識を根付かせる良い仕組みだと思うからです。