言うは易し行うは難し
今働いている組織は、Executionを大事にする組織です。任されたことを遂行することに価値がある、と考えられています。
そんなことは当然、と思うかもしれないけれど、でも僕はこれまで仕事を遂行することを当然とする組織で働いたことがありませんでした。(もしかしたら僕がこれまで所属した組織が運悪くそういう組織だったのかもしれないし、会社と言うのは案外そういうところなのかもしれない)
その意味では今の環境は、ずっと持っていた違和感に答えてくれるし、働いていて気分が良いです。
そういえば、GEのCEOであったJack WelchもExecutionの重要性を著書に書いていたと思います。確か、4つのEが大事、とか言う話。(この本読んでないけど。)
今、「サービスを提供できる人とサービスの需要のバランスが地域ごとに異なる」と言う命題に対して「じゃあ、グローバルにサービスを提供できるような人材に育ってもらって、地域間のサポートを活性化すればいいんだ」というアイディアがある。このアイディアが安直過ぎるとか言うことはさておき。
じゃあ、「グローバルな人材」を育てるためには、と考えると
- グローバル品質基準の制定
- サービス提供者を管理するシステムの確立
- サービス提供者のサポート体制の整備
とかくらいは、サクッと思いつくわけです。じゃあ、「グローバル品質規準の制定」するためには、って考えると
- 現存する品質基準のレビュー
- 現存する品質基準をたたき台にして、各地域の人材と意見交換
- 意見交換を受けて、技術者とアイディアをすり合わせ
- 改訂版をまとめて各担当の承認を受けて発行
- 新しい品質基準の活用法を各地域に説明
という流れとする。そうすると、「現存する品質のレビュー」をするためには、
- サービスの内容の理解
- 現存する品質基準のバックグラウンド
- 読み込んだ内容を各地域担当と意見交換するためにまとめる能力
くらいは最低必要になるでしょう。
ここで、ここまでのブレークダウンはすごく簡単。というか思いつくままにつらつら書いてもそれっぽいものになります。じゃあ何が大事って、ブレークダウンした一番下の仕事を一つずつ丁寧に完成させていくこと、だと思うのです。一つずつの仕事の完成度が低いと、ここの仕事のレベルが掛け算になって利いてきて、命題までたどり着いたときには、期待値よりもずっと低いアウトプットになりかねないと思うのです。
遂行できる任務までブレークダウンができた後に、僕が(今までの組織で)よく聞いたのは
- 私には業務の遂行する専門知識が無い。というか私の専門外である。
- 私には時間が無い。
- 私は各地域担当を知らない。もしくは私は各地域担当とやり取りする立場に無い。
- xxが適任だと思う。
とかかな。やらない理由を見つけるのは簡単で、結果として「監督、コーチ」ばかりで「選手」がいない組織になってしまっている気がします。
Imaginationとは、人(顧客)の期待を膨らませること。
Executionとは、人(顧客)の期待にこたえること。
そして、Managementとは、その両者をつなぐもの。
そういう風に頭を整理しています。この3つはすべて大事であることは確かだし、企業の中で高い位置に立つ人ほど、ExecutionからManagement、ManagementからImaginationって移っていく必要があるんではないか、と僕は思っています。そして、だからManagementについて考える情報には働く人たちが興味を示すのだと思います。(それはつまり上昇志向と直結するから)
でも、(圧倒的なImaginationが引っ張る以外は)企業はExecutionに支えられていることは間違いないと思います。
と、ここまで話を広げたかったわけでは全く無くて、きちんと(自分が所属する組織の中で)任務を遂行できる能力とは何か、それを考えながら仕事をする重要性を覚えておきたい、と思っているだけなんです。。。