プロスポーツ指揮官の言葉

プロスポーツの指揮官の言葉とか、勝負哲学とかってビジネス本でも確立された一つのジャンルになっている。ああいう類の本って分かりやすくて人気が出るのも分かるけれど、企業とプロスポーツチームの一つの違いが気になってしまう。


それは、現場で戦う人間の違い。


例えば野球を考えると。ぼくは巨人のファンだけれども、現在の巨人の先発メンバーを思い浮かべただけでも、高卒、大卒、社会人野球経験者、元大リーガー、他球団からの移籍組、など多岐にわたっている。


彼らは野球がずば抜けてうまい人たちが集まった集団であって、どんなバックグラウンドであっても(ほぼ)関係ない。そして、成績が振るわなければ(かなり)簡単に解雇される。彼らはプロフェッショナルだ。


一方で企業で働く人々はどうだろうか。エンジニアはずば抜けてエンジニアとして能力が高い人たちが集まっているか?高い成績を上げることを必死で追い求めているか?貢献度が低い社員には解雇が待っているか?


もっと言えば、指揮官だってそうだ。今年の成績が振るわなかったら、来年はあるか?それだけ追い込まれた状況で戦っているのだろうか?


だからぼくは、ビジネスパーソンがプロスポーツの監督が書いた本を読んでいるのを見ると、少しだけ滑稽に思えてしまう。もちろん、読み物として面白い、と言う人が大多数だと思うし、もしそこから何かを学び取ろうとしている人がいても、別に非難するつもりも全く無い。ただ、個人的にちょっと違和感を覚えるだけだ。