AlstomのHIPロータ交換のレポート (競争に参入すると言うことについての考え)

Replacing an HP/IP Rotor (Power Magazine) に関するメモ。


[案件を取れた要因]

1. Quick delivery

2. Competitive price

3. Reliable quality (OEM experience)


[それを支えるもの]

a. Engineering innovation (2つの鍛造材を溶接でつなげて、ロータを製作する技術。ただし、もしかしたら、一般的な技術なのかもしれない。)
→1, 2に貢献。


b. Supply Chain Management (タービンブレードは、自社製ではなく調達。短納期で納入できるベンダーを確保していること。)
→1, 2に貢献。


c. OEM experience (他社製のロータ入替工事を過去に行っている経験。リバースエンジニアリングにスムーズに対応できる体制)
→1, 3に貢献。


[そのためには]

お客の要望を知ることに基づく新しい技術の開発 (営業から設計までの情報交換)

お客の要望を知ることに基づく現状の改善 (目標を持ったSCM。)


[まとめ]

月並みだけど、定めた目標に向かって、チーム一丸となって、各自が出来ることを確実に実行していくこと、という結論に行き着いてしまう。ただ、目標を決めるためには、市場を知ることが大事だし、各自が出来ることを考える時には現状の外に解決策を求めるスタンスが必要だ。


この場合、市場のニーズを知ることは簡単。市場は一刻も早く運転再開することを望んでいる。おそらく、ここで言う「市場を知る」とは、そのなかでもどんな性質のお客のニーズに応えるのが、ビジネスになるかを調査することだろう。発電所の容量、オリジナルのOEM、プラントの位置、オーナー企業、等のパラメータから自社にあった最適解を見つけること。


そのためには、自らのことを知っている必要がある。つまり、営業 (市場調査) から設計 (技術革新) への情報伝達が重要であるのと同じように、設計 (自社の最新技術) から営業 (自社技術と他社技術の比較、戦略策定) への情報伝達も重要、と言うことだろう。


敵を知り己を知らば百戦危うからず、ということか。